International Cave Photographers Meeting 4th @Akiyoshi,JAPAN

第四回国際写真家会合@秋吉

   

開催地-Location-

日本-Japan-

  
worldmap

-地形-

日本は東アジアに位置する島国であり、大きく分けて北から北海道、本州、四国、九州の4つの島と多くの島から構成されている。 国土の約70%が山岳地帯であり、約67%が森林地帯である。石灰岩地域の総面積は国土の約0.4%にすぎないが、日本各地にさまざまな 石灰岩がみられる。また日本付近ではユーラシアプレート、フィリピン海プレート、太平洋プレート、北アメリカプレートがせめぎ合い地震が多く 火山活動も活発で火山性土壌が多く最高峰富士山 の周辺を始めに溶岩洞も多く存在する。ちなみに火山の恵みで温泉が多いことでも知られ、各地にバラエティー豊かな温泉施設が存在する。 日本人の入浴好きや温泉好きはそのような環境と豊かな水によるところが多い。

水については日本の河川は大陸河川と違い、源流から河口までの距離が大変に短く高低差が急なこともあり比較的流れが速い。その ため集中豪雨が発生すると人家・田畑に甚大な被害を及ぼすという短所もあるが、比較的新鮮な水が取水しやすい。また地形の特徴 を生かし各地で沢登りやキャニオニングが楽しめる。

-気候-

国土が南北に細長いため、大半が温帯多雨夏高温気候ではあるが、宮古諸島・八重山列島・沖大東島などでは熱帯雨林気候、北海道 などが亜寒帯湿潤夏冷涼気候という特徴がある。四季の変化ははっきりしていて春や秋は過ごしやすい穏やかな陽気だが、夏は高温 多湿で台風も多く、冬は雪が降り寒さが厳しいところも多い。

洞窟で活動するのも、夏は蒸し暑さと高い気温の中洞窟までアプローチするのは体力を消耗しやすく、またいつ発生するかわからな い台風の影響で増水などの危険もある。冬は増水の危険はないが雪が降りアプローチに難儀することもある。また低温になるため装 備を洗っても乾かず装備洗いも寒い。そのため快適にケイビングするのには秋か春がよい。

-社会環境-

公用語は日本語であり、通貨は円である。治安は世界的にみると良いほうであるがまったく問題がないわけではない。

交通状況としては、空港は地方を中心に国内に98もあるが、相互間の乗り継ぎが若干不便であったり空港から街へのア クセスが良くなかったりするところもあるが全国の主要都市間の移動には便利である。一方鉄道は全国的に発達し、世 界に例を見ない規模で分刻み・秒単位のスケジュールで運行され、その規模、技術、運営は世界最高水準と言われる。 また高速鉄道である新幹線は都市間を結び都市から都市へ早くダイレクトに移動できるので便利である。また道路・高速 道路はともに全国的に整備され地方では移動手段のメインである。しかし、都市部では中心に慢性化した渋滞や通行料の 高さ、駐車スペース確保の困難さなどがあり鉄道などの公共機関が便利である。

食文化はユネスコの無形文化遺産にも登録されている伝統的な和食の他にも世界中の食文化を取り入れており、世界でも っとも多様な食文化に接することのできる国である。蕎麦、うどん、寿司などの伝統的な和食を気軽に安く食べられる店 も多く、他にも、日本人の好みに変化した洋食や中華料理が非常に発達している。また持ち帰り惣菜・弁当などの中食産 業も発達し、そのような食糧品や最低限の日用品をそろえたコンビニエンスストアはほとんどの町にあり24時間営業して いるところも多い。

また飲料水に恵まれ水に苦労することはない。日本人は水道水を飲むことにあまり抵抗はないが、よりおいしい水を清涼 飲料水などとともに、自動販売機やコンビニエンスストアなどで簡単に購入できる。アルコールは伝統的に米を原料とす る日本酒に加え、米やイモ、麦などの多様な作物を原料とする焼酎が飲まれているが、それと同じくらいビールやワイン、 ウイスキーなども一般化していて世界中の酒類を購入できる。

今回の会場

山口県美祢市秋吉台

 

山口県は日本の西部、本州最西端に位置する。美祢市はそのほぼ中央にあり、日本最大のカルスト台地である秋吉台を有する。 そのため2015年に日本ジオパーク委員会(JGC)によりMine秋吉台ジオパークとして、市内全域が日本ジオパークに認定されている市である。

秋吉台は日本最大のカルスト台地であり、北東方向に約16km、北西方向に約6kmの広がりを有し、台地上の総面積は54km2、石灰 岩の分布は総面積93km2、台地面の標高180?420mである。国定公園のほとんどは広大な草原地となっており、昭和中頃まではド リーネ耕作や飼料用草刈り場として維持するため、春先に山焼きが広く行われていたが、近年は草原の景観維持の目的に変わり 毎年2月に実施されている。およそ400の洞窟が確認されており、国の天然記念物の秋芳洞をはじめ、大正洞、景清穴の3つの観光 洞など様々な形態の洞窟がある。近年も新しい洞窟が発見されている。また2005年にはこの3つの鍾乳洞が秋吉台地下水系として ラムサール条約登録湿地となった。

秋吉台は日本の洞窟界にとって重要な場所であり、日本洞窟学会の本部はこの地の秋吉台科学博物館にある。また年間を通して 多くのケイバーが訪れるフィールドである。

関連リンク秋吉台・秋芳洞観光サイト

福岡県平尾台

福岡県は九州本島の北部にあり、山口県と海峡を挟んで隣に位置している。人口約100万人の北九州市近郊には秋吉台に次ぐ規模 のカルスト台地である平尾台がある。平尾台は北九州市小倉南区、行橋市、田川郡香春町、京都郡苅田町、同みやこ町に跨る標高 370〜710m、台上面積約12km2のカルスト台地で、北九州国定公園に指定され国の天然記念物でもある。目白洞、千仏洞、牡鹿洞、 青龍窟などを含めおよそ300の鍾乳洞が点在し、大小のドリーネのあるカルスト地形が広がっている。景観が良く、北九州市など 麓の町々を一望でき、海の向こうの山口県や、国東半島や姫島も見えることがある。半自然の草原景観を守るために、毎年3月頃に野焼きが行われる。